『ゆれる秋』 No.3589

ひさかたぶりの 朝風呂のあと
昨夜の楽しい宴の後の部屋で
なんにもしないで ただぼうーっといる

 

降り続いていた雨が止んで 曇りになり
やがて雲の透き間からわずか光がもれてきた
猫が膝の上に乗ってきてぐるぐる鳴らす

 

なんとなく 外に出てふらついてみれば
枯れたコスモスの中に残る 一輪の 白い花
深くなってゆく秋のなかを ちょうちょがふわふわ

 

里山がゆれ
秋がゆれ
ぼくのこころも ゆらゆら