『ひとときのびょうき みつめてごらん』 * No3039

・・・・・・ *「見る目」を養う W



めがよどんでいるよ
といわれた
こころがほそりしなびてきて
ぐたーっと
もうなにもかもなげやりになって
くもりだし
わるいものがたまりだした

かんかされやすいんだ
にごりのなかで
きついめでにらまれた

こころにもやがかかり
まえがみえなくなって
なにかのしんじゃのように
いちほうこうをしんじきり
どこかのこうさくいんのように
めがひきつり
そのおくのめがにごっていたよ
あのとききみも
たしかに

こころがせまくなって
いちほうこうしかみえなくなったひとは
おたがいがみえない
よどんで
とどこおって
にごって

わるいほうへ
わるいほうへ

ひとはこうなるんだ とじっかんした
おとなしくやさしいおとうさんが
せんそうにいけばさつじんきになるってことを

こころがにごったひとと
よどんだひととのたたかいがどんなひれつなものか

みつめてごらん ぼくじしんを
あのひととき
こころにあめがふり
おおあらしになっていたことを

みつめてごらん
こころがひどいびょうきにかかって
いたひとときを

みつめてごらん