『春山のぼり』*No. 2951  

・・・初々しい
・・・・
春 の
・・・・


枯れ木落ち葉と新緑若葉  の
あ い だ
をかきわけて
胎内に
入る
新緑の木々をもぐり
ちろりろちろ
谷川の潤いに瞳がうるむ
苔むした石がみだれ
ふみふみ のぼる
どこへ
この山の向こうの
また向こうの
あの三角にとがった山へ
ずり落ちる私
あーっ まっしぐら
地獄へ真っ逆さま
いえいえ天国へ急降下
山の胎内 豊かで様々な表情
まだ着かない
頂上に
どうしたんだろう
ちょろちょろちーちーちっち
小鳥鳴く
だれかが来たぞ
来たぞ
ゾーッ
わんわんわわわわわーんと
木の肌、肌、肌
枯れる
枯れた見事な芸術品 自然がつくった・・・


しなる
あなる
くなる


七人の人間様は迷子
ま  い  ご













宝塚市上佐曽利の「寺山」に登る