『いいなあ、と2月の朝におもったこと』*No.2875

2月の朝はまだ凍てついて
霜が降り
あたり一面薄化粧
ぼくはゴミをだして
ポケットに手を突っ込み
まるまって歩いている
向こうで子どもたちが学校へ急ぐ
空で
ひとひら、ふたひらの雪が待ってる
・・・・・・・・・いいなあ


家へ帰ると
2万5千年前のポルトガルの岩に描かれた
牛や他の動物の壁画がTVに映し出されていた
ダムを造るよりも壁画を守ることを選んだ
ポルトガルの人たち・・・・・
         いいなあ


そのあと朝ドラでたった一人の若者
江青年が太平洋横断した新聞記事を読んで
老いた二人が昔の初恋をあたため
近づいて一緒に一回きりしかない人生の
二人の冒険の旅に出ようとしていた
若者も大学を辞めて冒険をしたいと
固い決意を反対する両親に
熱く伝えていた
・・・・・・・・・いいなあ


いったい 人生って 何だろう


人が生きるって素晴らしいなあ
涙の中で 想った
かけがえのないたった1回だけの
人生
生きているってことは
・・・・・・・・・ほんとにいいなあ