『 無 4』*No.2797

     


    *** 真善美
    ときに哲学者になって考える

無は人をつくり美もつくる
長い長い歴史のなかの ほんの一瞬
無は宙をうみ、宙から生が生じる
やがて生は成る 他種多様に成る
ときに生は極めてまれにサルの変種を生む
いくつかの年月を経てサルはヒトに成る
ヒトは生き延びるために富や欲に囚われ
数々の悪をおこなう
やがてヒトは無を知り未完成な人に成る
そしてわが生命にそなわっている善に気づく
とともに美も発見する
しかし
ほんとうの美(自然)に気づく人はほとんどいない
人は真(まこと)をわからないし 間もわからない
人間に成れないヒトのまま
無も知らない