『この時代のヒト科観察』*No.2534

この時代は分けるのが好きなヒトたちばかりでありました
分けて分けて分けて
ヒトに「専門家」というのを作り細かく細かく分けて
ヒトが棲みついている所を
他の生き物と違っているからと分け
肌とか眼の色とか信仰とか金の持ち具合の違いによって
「国」や「民俗」、「宗教」、「貧富」ということで分けて
もうやたらと分けることだけに精出していました
分けて分けて分けて、もう分けるだけ


そのためかこの時代は
枝葉末節にたいへん詳しく
それを誇りにおもうヒトばかりで
分ける以前のほんとうに大切なことが
すっかり忘れ去られ
分けても分けても世界は分からず
・・・・・


    イッタイワタシタチハ
    ドウシテココニイルノデショウカ
    ソシテ
    ドコニイコウトシテイルノデショウカ


この時代に住む極々一部のヒトだけが
自分という生物種としてのヒトを考え
問いかけています
から
まだ
救われているのです