「石積み『生』」*No.2503

揺蕩う川
魚を漁る水鳥、水輪をつくり
静かに水が流れる
いつのまにか中州にまたつくられた「生」
束の間留まりて
おだやかに
・・・
大雨一転
暴れる川
怒れる自然、猛威の濁流
「生」なんていちころ
つい昨日生まれたばかりなのに
流される土砂、石、木、コンクリート、家すらも
世の汚れを全て流さんとばかりに
何もかも流して
海へ
・・
流され
壊れた「生」
だがしかし
流されても壊れても
石は積まれる
シーシュポスの神話のように
蘇える「生」
もうこれで7代目だ

流れる

地球のちいさな小さな欠片
流れ流れていつの日か
宙へ