『12月、夜明け』*No.2464

ちいさな隙間から冷気が忍び込んできて
ブルッと目が覚めた
外は薄暗く寒々としたおぼろの世界
厠に行くと吐く息が白い
手は冷たくて痛く、指はカチンと動かない
あまりにも寒いので布団の中でブルブル縮こまっていた
しばらくして布団から顔を覗かせると
まわりは急に明るんできた
ブルブル窓外を見ると
野山や田はうっすらと白い霜で化粧していた


我が家に差し込んで来た一条の光を見ると
少しあったかくなって来たような気がした



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