『生成する山』言葉の展覧会1791

茶、黄土色の脈々とした枝のなかに
黄緑、緑が少しずつ進入し
やがて点々と真っ白なタムシバ
そして薄ピンクの山桜があちこちに
きみどり、わかば、うぐいす、わかくさ、もえぎ色の 
この彩る変化
淡く 淡く 



ひとつの芽
何億何兆もの若葉たち
葉から花へ
陽とともに繰り返す



それからもっと奥
てこでもへばり付いて
根を張り巡らす木々
その間をちろちろと谷川流
蠢く虫とちいさな小さな生き物
鳥たちが食し恋によろこび
山にあそび歌い交わす
下界にはせかせかばたばたと
あくせく動き回るヒト



不安や不信など微塵も無い
見事な美しさ
春の山の生成