『在りし日の』言葉の展覧会1610

小さな赤いお茶碗の上に
小さなピンクのおはしが
一本置かれていた
壊れたコンクリート溝の上
その坂の下に
鉄骨があちこち剥き出し がらん胴になった学校
その向こうに広がる更地と
瓦礫の山
2年前に見たその光景が
ときどき夢にあらわれる



もう決してもどってこない
在りし日の子どもたち