『少女の涙』 言葉の展覧会1086

自 失
    呆     然
・・・・・
言葉を失ってから
悲しみが体中を覆っていたけれど
徐々に
時とともに
言葉を取り戻してきた少女
言葉は歌となり
身寄りが無くなった少女を支えだす
前から他者の言葉が聴こえ
後ろから死者の言葉を聴く
「もはや悲しんでいる時ではない」
苦しみも涙とともに
少女は海を見つめ立っている
涙が絶望の海に流れ
やがて陽が昇る