『羽虫』言葉の展覧会1027

先日までは寒さに震えていたのに
もう上着を脱いでも過ごせるようになった
ガラス窓には小さな羽虫が張り付いている
しばらくじっとしていたが
よろよろと歩いて
羽を広げ飛び立った
窓の向こうは小雨が降り出していた
よく
よく見ると遠くの方で
小さな羽虫たちがいっぱい舞っている
ぼくもコタツから抜け出して
動かなければ
また春が来るのだ



小雨の中
無数の羽虫たちの乱舞
春を待ちながら