『地底から一筋の希望』 言葉の展覧会921

aiueokaki2010-10-14

突然の落盤で塞がれてしまった坑道
舞い上がる粉塵 前が見えない 前が
やがて地の底の暗闇
閉ざされた遠い遠い地上
ここから出たい  出たい
熱くて湿気てお腹がすいて
泣き叫び地下700メートルからの脱出を試みて一時の混乱
恐怖と悲しさと苦しさのどん底の33人 
落ち着け落ち着けとリーダーはもがき悩み
決断する  冷静沈着に  規律を持って
生きたい 
祈ろう 祈ろう
2日間でツナ缶スプーン2さじ、クッキー半分と
コップ半分の牛乳
そして1日を「仕事」と「睡眠」と「休憩」の
斑に分けて交代で過ごす
19歳から63歳までお互い助け合い分かち合って
とにかく生きよう
17日目、地上と細い穴でつながった
地上からの声 一条の光
細い穴から水や食べ物や薬や下着やテレビまでやってきた
ここから早く出たい しかし辛抱辛抱    
家族の愛を励みとして
それぞれの役割と分担と
ユーモアと  世界中の応援を忘れずに
70日目とうとう地中からカプセルがやってきて帰還の日が
サルー!
     サルー!



ここからまた33人の新しい人生が始まり
世界中の人が少し希望を持つ





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