『ひとり』 言葉の展覧会897

うすむらさきの地平線
どこか違った場所で
ボクは夢を見ている
四角のひとつの辺から少しずつ
線がはみだしてワシとなる
へんだなあ
ワシはひとり
仲間なんていない
大人のワシはやがて子どもになる
はな垂れ小僧になったかとおもえば
かしこい子に早変わり
わんぱく坊主は弱々しい子に
いじわるな子はやさしい子に
ひとりのワシは様々な子どもにへんしん
わがてまたワシはボクになり
今夜の夢の宴は終わる
うすむらさきの地平線は残ったまま