『詩が無くなった』言葉の展覧会775

詩が無くなっている
ある土曜日の朝
放尿しているときにふと気付いた
手元に詩が無くなっている


さらに
無くなっても
何とも感じない自分を発見した


なんの悲しさも湧いてこない
ただそこにぼうっとしている自分がいる
疲れているのかな
働き続けてここまで来たが
いっぷくが必要なのかな
弱くなった体を鞭打って
あと少し だから 詩を手元に・・・
しかし
詩は無くなっている


はてさて 詩
そんなもの最初から無かったんだろうか
数々の詩を書いてきたがそれがどうしたというのか
そんなもの何になるんだろう
詩って
いったい何だろう
ぼくにとって詩とは


懐疑の土曜日
黒い雲が覆ってどしゃぶりの雨が降った
開けていた窓から風雨が侵入して
書いていた雑記をびしょびしょにしてしまった


ところで
詩は無くなったままだ