「むのたけじ」言葉の展覧会648

そわそわして
落ち着かなく
自分を見失い
バラバラになった
この国で
老ジャーナリストは静かに語る


私を救えるのは私以外にない
自分を救えば他人も救える
(かつてぼくは、たいまつに救われた)


制度を変えても変わらない人間への失望
すりかえる権力と繰り返す歴史
そんななかでの新しき人の歓迎
93歳の熱き遺言「戦争絶滅へ、人間復活へ」


いままで表に出ていたものを裏返しにして
絶望のど真ん中に
かすかに見る
希望



『戦争絶滅へ、人間復活へ ー93歳・ジャーナリストの発言』むのたけじ岩波新書)読了。
*「戦場へ行けばわかります、行ってしまえばもう『狂い』ですよ。相手を先に殺さなければこちらが殺される、という恐怖。これが、朝昼晩とずうと消えることがない。3日ぐらいそれが続くと、思考停止の状態になってしまうんです。・・・・・
だから家族に戦争体験を話せない。・・・・ 今なお自殺する帰還兵数多・・・・」


「死ぬとき、そこが人生のてっぺんだ」


「死は終末でも消滅でもない。別離でもない。死は生の完結であって、新しい自由の獲得だ。だから私は、にこにこ笑いながら絶息したい。火葬場でコツになる直前まで、その笑顔を保ち続けたい。」
 


むのたけじさんは、すごい人だ。



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