2007-07-18 言葉の展覧会241 賑やかな市街地の 一画にある 朽ちた壁の館 いまにも崩落しそうであるが 僅かながらかつての豪奢さを備えている あちこちに砲弾痕の穴 現代の高層ビルの狭間で ここだけが異様にくすんでいる 壊れかけそうな入り口から入って行くと 内部は明るく清潔で 冷暖房完備のエレベーターホール ボタンを押す 到着表示灯がつく しかし扉は開かない 押しても押しても 開かない 待てど暮らせど 開かない ・ ※カラム・モートン「Valhalla」