「あの時代」 言葉の展覧会119

ぼくらの時代は
朝日がのぼろうとする時代だった
太陽は光の線を幾筋も広がらせて
地上にあるいろんなものに当たった
ぼくらは色づいて
何もかも覆い尽くそうと
貧しかったけれど
希望だけが溢れていた
あまりものはなかったけれど
充たされていた
友だちがいて
片想いの人がいた
風を感じ
木々のささやきがきこえてきた
鳥は大空を自由に歌って舞った


ちょっと着色しているけれど
こんな時代があったことを
記憶にとどめよう
いまの時代との交差のために