「おばあちゃん」 言葉の展覧会111

歳とともに
どんどん腰が曲がってきて
歩いているとこみたら
もう顔が地面についているやないか
おばあちゃん
まいにち朝早うから晩遅うまで
はたらいてきたんやもんな


ビールをコップに半分
チビリチビリ飲んでは満足しとる
おばあちゃん
これというた欲もなく
いつも山や田圃をながめては
にこやかな明治生まれの
おばあちゃん
どんな貧しい食事であっても
食べた後に決まって言う言葉
「あ〜、おいしかった」


のんびりこじんまりと百歳まで生きた
おばあちゃん
亡くなってから1年経った
おばあちゃんの線香のけむりが
うれしそうに揺らいどるで



※今日は、祖母の1周忌の法事だった。
お寺のなかが寒かったせいか、疲れのせいか風邪をひいてしまった。