「教育」を独立させて4権分立を! 〜教育基本法改変騒動におもう〜

aiueokaki2006-11-21

この国の政治はなんて貧困なんだろう。もう、国会の教育基本法改正に関するニュースを聞くと腹が立ってしようがない。
いま、ある凝り固まった1政党と金魚の糞みたいに従事する政党のごり押しで、教育の根幹をうたっている教育基本法の改正案が採決(衆議院では強行可決)されようとしている。巷では、いじめ、タウンミーティングのやらせ、高校世界史等の履修不足、子ども間や地域間の学力格差文科省教育委員会の形骸化等といった問題が山積みされてあるというのにだ。政権政党みずからがこんな問題を生み出す教育制度(学校システム)をつくっておいて、また自分らの都合のいいように変えようなんてバカも休み休み言えっていうの。この前、新聞に載っていたけど、学校現場の校長は66%が基本法改正に否定的、そして85%が「教育改革が速すぎて現場がついていけない」といっていた(校長は日教組じゃないよ)。文科省から「ゆとり」だとか「生きる力」だとか言われたかと思えばすぐ、「学力向上」だとか「競争」、「学校評価」、「学校選択制」等が言われる。いったいこれって何?


改革を唱え、推進する復古主義のバカ政治家やバカ官僚、バカ学者、バカ国民は、一度学校現場で1年ほどボランティアで臨時教員をやってみたらいい(1週間や1ヶ月ではないぞ!)。そこからようく考え、論じ合い、納得し合って教育基本法を考え直せ!!、と言いたい。それが教育というものだろう! これからの教育を想うと、「教育問題続出、山積、未解決」「強行採決」「審議不十分」ではよりいっそう混迷し、お先は真っ暗な国をつくってしまうだろう。ああ、弱肉強食の原理でもって、教育の根幹をなす法律がごり押しで改正される社会の未来は絶望的だ。これがあの首相が唱える「美しい国へ」なのだろうか。


こんなに学校教育が、「強者」や「権力」、「メディア」(大政翼賛した)によって無茶苦茶にされようとしているのは前代未聞(戦後の黒塗り教科書以降)である。この2006年は、歴史のなかで、教育が「民主主義」から復古調の「国家主義」へと改悪され、台頭してきたソフトな顔の軍国主義が地盤を固めた年、教育が時の権力によって歪められた年として刻まれることだろう。


教育はいつの時代でも政治に利用される。教育は時の政治を形成していく重要なマインドコントロール機関だからだ。その時の政治を牛耳る権力者は、国民を思うように操れるようになる。いわゆる国民統合・国民支配である。今の北朝鮮・金成日の政治や、かつての日本軍国主義の政治のように。ああ、イヤダ! 遠くから、キムジョンイル将軍万歳!と天皇陛下万歳!の重なった声が聞こえてくる。


そこで提案したいことがある。それは、「教育」を文科省から切り離し(文科省廃止)、独立させて、4権分立にすることである。安部公房がこんなことを提唱していたのを思い出した。ぼくはこの安部公房案に大賛成である。システムをつくり運用していく際は、サッカーやプロ野球日本ハムの監督にみるように外国人にやってもらえばいい(ムラ共同体的閉鎖思考の日本人ではろくなものができない)。教育は百年の計、グローバル・地球の時代に突入した今日、この国が世界に教育の見本を示すときがきている。フィンランドの教育が大きな参考になるかもしれない。
ぼくは10年先の人たちに向かって言いたい。さぁ、世界に誇れる教育を打ち立てようではないか!


以上、腹立ちのあまりおもうままに記す。