『テレビの罠』

aiueokaki2006-07-15


今日は目まぐるしかった。
→田舎→宝塚で「ばおばぶ」例会→三宮で「幻想時計」の集い
でも午前中の田舎では、暑くて畑仕事が出来なかったので、読書。
香山リカの『テレビの罠』(ちくま新書)を読む。


香山リカも捨てたものじゃない、なかなか鋭く深く社会現象を読み解いている。あの9.11衆議院解散総選挙(「刺客」や「マドンナ」等とワイドショウ化し騒がれた)やホリエモン(あの持ち上げ持て囃しぶりと落としぶり)騒動に代表される現在日本社会に劇的に起こった翼賛的な現象(コイズミ現象)はいったい何なのか。批判的に取り上げたつもりでも、結果的にすべては「小泉劇場」のPRにしてしまったテレビ、国民を翼賛させるテレビというものの罠とその大罪は・・・。「勝ち組・負け組」、「視聴率政治」、「市場原理主義」、「ポピュリズム」、「民意」、・・・その背後に蠢く暗いものの正体は・・・「知らない間にすべてが操作されていることの恐ろしさ・・・。


そして若い人たちに見られる保守化や「自分さがし」=「世界や超世界への関心」ナショナリズムの危険性。ポストモダニズムの悪夢。テレ権力。


もうすでに“小児病”化し“翼賛”化した日本にぼくは住んでいるのか。今はファシズム前夜から少し進んでファシズムの夜明けなのか。
『テレビの罠』を読んでいると、暑さのせいの汗だけでなく冷や汗も出てきた。
タラ〜リ