ウェブ進化論

aiueokaki2006-03-02

風邪も少し峠を越え鼻風邪になったので、仕事の帰りにちょっと本屋へ寄ってみた。相変わらず形だけの中身の薄っぺらい本ばかりである。その中に『ウェブ進化論梅田望夫ちくま新書)があり、面白そうなので手にとって拾い読みしてみた。なかなかいいではないか。面白そう、ちゃんと読みたい〜ということで、誘惑に負けてさっそく買ってしまった。


「本当の大変化はこれから始まる」という副題である。これはインターネットによる世界革命の書であるかもしれない。「増殖する地球上の膨大な情報を全て整理しつくす」ために、グーグルが検索エンジンを手始めに「知の世界の秩序」の再編成を目論んでいるというのだ。それは情報技術(IT)ではなく「情報そのものに関する革命的変化」なのである。

インターネットの開放性がいま、ウィルスや悪質なものや差別の露出等が問題になっているが、そういった「悪」や「虚偽」、「濁」ではなく楽観論の立場に立って「善」や「真」、「清」の部分をもっと見なければならないというのだ。グーグルがその可能性を切りひらきつつある。ヤフーや楽天(そしてマイクロソフトインテル)は閉鎖的(Web 1.0のまま)でエスタブリッシュメントの道を走るのみでウェブ全体の進化・発展を阻害している。それに対してグーグルやアマゾンは開放性(Web 2.0)をもった「あちら側」を利用したシステムなのである。今後のネット社会においては、この「インターネット」「オープンソース」「チープ革命」がメディアの権威制を崩し、玉石混淆の大量の「石」ではなく良質な「玉」を技術的に見出していき、今の既成概念を打ち破るような新しい社会をもたらす、というのだ。なぜか期待が持てそうな本である。果たして、良貨は悪貨を駆逐するか。
さあ、読んでいこう!





※写真は「白髪のみかん」〜ミカン箱の底に隠れていたカビの生えたみかんを撮りました。オモシロー!〜