『師走の扉』 * No.3151

扉をたたく
どんどんどんどん たたく
なぜ、そんなに強くたたくの?
かるく とんとん とたたけばいいのよ
あなたの扉なのに


扉を開ける
そこには、走り回っている自分がいる


一日走り回っていた
こんな忙しさからは早く逃れたい
逃れたい!とおもって右往左往
これをし あれをし
とにかくネズミのように動き回っている


冬日来て
逃れられぬ自分
走り回る


扉を
そっと
閉める
あのとき、・・・
まだ開けるには早すぎたのか ・・・
ふと心によぎるものがあった
あのとき、もっとあのひとの言葉を
じっくり聴いてあげればよかった・・・